平行軸ギア式 多段トランスミッション

< 基本構成 >

 多軸・多列のギアセットにおいて、軸または列を、”入力”・”中間”・”出力” の3つに分類し、”中間”に属するギアは全て 軸に固定とし、"入力"および"出力"に属するギアは軸と回転自在に支持します。
 "入力"に属するギアのうち1つと、"出力"に属するギアのうち1つを選択して軸と締結することで、 「入力の選択肢数×出力の選択肢数」速の変速段を得ることが出来ます。
 複数の速比を掛け合わせることで、多くの変速段と大きな変速比を得ることができるため、小型・軽量とすることができます。
 2つの形式が考えられ、3本の軸をそれぞれ、”入力軸”・”中間軸”・”出力軸” と分類したものを、「軸タイプ」、  3つのギア列をそれぞれ、、"入力列"・"中間列"・"出力列" と分類したものを、「列タイプ」 としています。

 「軸タイプ」は、どの変速段でも動力伝達に係わるギアセットは2つなので、平均的な伝達効率は良いと言えます。
 また、変速において切り替えるギアが隣り合わせになるため、軸との締結クラッチの構成をシンプルにすることができます。

 「列タイプ」は、入力・出力をそれぞれの列に属するいずれのギアからとしても成立し、また列の並び順も任意に変更できるので、 レイアウト上の自由度が高いと言えます。
 変速段によって動力伝達に係わるギアセット数は変化しますが、入出力ギアを同軸に配置すれば、 ギアを経由しない直結状態が得られることはメリットと言えるかもしれません。

< 変速比特性 設定例 >

 変速比設定の一例を示します。
 「入力×出力」が、3×3の場合、得られる9速のうち第2速を間引いて全8速としています。
 3×4の場合は、得られる12速のうち第2速と第5速を間引いて全10速としています。
 グラフからわかるように、低速段では大きなステップ比、高速段では小さなステップ比で滑らかにつながっており、 全体のレシオカバレッジも広くなっています。
 比較のため、現在市販されている多段ATの例として、「ZF 8HP」 と 「ZF 9HP」の特性を併せて示しています。

< スタディモデル >

 具体的なレイアウトが成立するかどうか確認するために、内部クラスターのみCADで3Dモデルを作ってみました。

 「軸タイプ」はリバースギアとファイナルドライブギアも含んでいます。
 シフト機構には、アクチュエーターの数がなるべく少なくなるように、電動シフトドラム式としてみました。

 「列タイプ」のシフト機構には、新機構スタディのためにワンウェイクラッチ式を考案してみました。
 ギアの間が間延びして見えてしまっていますが、普通のシンクロ機構であれば、もっと寸法を詰めることが可能だと思います。

< 特許出願済み >

 出願番号 : 特願2015−051546

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